2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

墓を暴く

激しい憎悪が飛び交い、世知辛い日々、だとして、世間は大衆は、と言って距離を置いても、誰もがそのなかのひとりであるように、ナイフを突き出せば、自分に向けられ、沈黙を強いれば、雄弁に物事は語りだし、饒舌になるにつれて、自身の透明性は身に付き、…

路傍の石

感覚や感情を抜きにして、誤魔化しを一切排除して、無味乾燥した文章を書いてみたい。昨日からの思い付きです。推論、演繹法と帰納法、昨日メモに残しておいた文を読んで、理解できずに放っておいた事柄が、何故か鮮明に、意味と理由が繋がった。本を読んで…

トリックオアトリート!

沈黙が続く、周囲の空間は夥しい程の言葉で満たされている、舞台装置は既に完成され、現存しない懺悔は行われる、風船やシャボン玉、空に浮かぶのは果敢無さの象徴だとして、飄々と覆しかわした先の果ての果てには自殺の二文字が浮かぶ、誰も直接、本当のこ…

溺れる

図らずしも免罪符を手に入れた私はしかし今日も今日とて馬鹿丁寧に滑稽に泳いでる。もっと上手く素直に泳ごうとしても、脚が、腕が、頭が、鉛を引き摺っているように重く、掻くごとに感じる水の掌の感触は温かく、このままでいいのではないかと、錯覚してし…

幽霊劇

0時04分新しい日の始まり、たった一日であれ、どんな無為な昨日を過ごしたとしても、かならず明日に繋がる。繋がってしまう。混ざり合い、濾過され、変化する、一ヶ月単位で見ればそれは明白。気のせいかもしれない。でも信じてる。信じることは嘘吐きの…

遊戯

勇気とか誠実、才能や個々の性質、届かないものにかき乱されては途方に思う。足りないものの多さ、質、考えては眉間に皺を寄せる。しかしまた逆に、全て備わっている、万能感に満たされる。そんな日もある。自身の自惚れや楽観的な態度に苛々してくる。「嘔…

高まりと懺悔

詩を書いてそれをポストに投函して家路に着いた。羞恥心で胸が張り裂けそうだ、詩を書くことはとても恥ずかしいこと。馬鹿にしてるわけではない、でも恥ずかしいと思うのは祖先の偉大なる詩人達に顔向けできないような、淡い期待というには少し傲慢で勝手で…

逆行

ただの散歩で終えるつもりがふらふらと立ち寄った古本屋で石川淳著森鴎外を買った。眼鏡も掛けず商店街を歩くと人も外灯もぼんやりとおぼろげで街の生々しさが薄消える。車のバックライトは切なさを煽り、道端に転がるゴミには時間の経過を。人とすれ違いな…

よいどれ舟

私の心の所在を探していた。最初の小説を読み始めたきっかけはそのようなものだったかもしれない。見つけると安堵して頭の中で呟いた。宝物のように抱きしめながら。けど、一体、それがなんだというのか。宙に浮いたまま、安堵の快楽を求めて、波に揺られた…

浮き世離れ

人間の本質を見ようともせずに、信じたり、裏切ったり、現世は今日も忙しない。私はそれらから、いち抜けた、したくて、でも抜けて、ああ、行く充てもない。死ぬる後夜、煌めく正午、何も知らない私、名もない雑草は、踏みつけられ、強くなる、勇ましくなり…